ベトナムでの事業支援に携わるなかで、私たちが繰り返し実感するのは、「信頼関係こそがビジネスを動かす」という事実です。精緻な契約書や緻密な事業計画は不可欠ですが、それだけでは現地で物事は前に進みません。本稿では、ベトナムで信頼を築くことの意味を、現場の視点から綴ります。

顔を合わせることの重み

ベトナム半導体産業の台頭と日系企業の参入機会(関連写真)

オンラインで完結する商談が増えた今でも、ベトナムでは「実際に会う」ことの価値が依然として高いと感じます。食事を共にし、雑談を重ねるなかで生まれる人間的な信頼が、その後の交渉や協業を大きく後押しします。効率だけでは測れない時間の使い方が、結果的に近道になることも少なくありません。

約束と継続の積み重ね

小さな約束を守り続けること。困ったときに誠実に向き合うこと。こうした積み重ねが、現地パートナーからの信頼を育てます。短期的な利害だけで動く相手とは長続きしない、という感覚は、日本もベトナムも変わりません。

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橋渡し役の存在

文化や商習慣の違いは、悪意のない誤解を生みます。両国の文脈を理解し、双方の言葉を「翻訳」できる橋渡し役がいることで、すれ違いは防げます。私たちが大切にしているのは、まさにこの橋渡しの役割です。

ベトナムでの挑戦は、数字や制度の理解だけでは完結しません。人と人との信頼を丁寧に築くこと。その当たり前を大切にする企業こそが、現地で長く愛されると、私たちは信じています。